2010年11月5日金曜日

レポート

数学教育専攻の学生さん向けの後期の科目として、1年生の「線形数学」、2年生の「群論入門」を担当しています。どちらも、最初のレポートの提出期限が来て、採点を行いました。

レポートを採点してわかったのが、

学生さん達の交遊関係(笑)

で、解答の類似具合で誰と誰が親しいのか、見当がついてしまいます。

数学での用語の使いかたや言い回しに慣れ、証明の文章を書けるようになるため、自分で書いてもらったものと見比べられるように解答例をホームページに載せています。一方で、演習の時間が取れないという事情があり、授業で詳しく説明できなくとも大切な実例の中には、何年か続けてレポート問題にしているものもあります。

そのような設問には、私が昨年作った解答例と酷似した解答も見られます。先輩との交遊関係も伺い知れるわけです(笑)。

友達に教えてもらったときや、昨年度に私が作成した解答例を読んだりしたときに、十分理解してから解答を作成するならば、もちろん何にも問題はなく、少なくとも解答の字面だけは間違ってはいないので丸をつけているのですが、時々、今年の新作問題(笑)に限って間違えているなど、本当にわかってから解答しているのか、甚だ疑問な方もいます。

何度もアナウンスしていることなのですが、レポートは、あくまでも、時間をかけてもよいので自分で考え、それでもわからなければ調べたり、人に聞いたりして、まずは解答を作ってみて、その上で、自分の気づかない間違いや理解の足りない箇所を確認する、という練習のためにやっていることで、そのように典型的な考え方が身につけば試験もある程度対応ができ、試験ができればこちらとしても評価を与えられます、というつもりで出題しています。レポート単独の評価点は微々たるもので、大した点数にならないのですが。

それでも、例え、僅かな点数であっても、自ら物事を考えないで点数を稼ごうとすることを評価するのは本意ではないので、何か対策を講じることも考えないではありません。ただ、考えられる手段は、ホームページに解答例を載せるのをやめるか、もしくは、毎年問題を変え、結果として、極力学んでおいたほうがよい実例をレポートですらとりあげないことにするか、となってしまうため、大半の、まっとうに勉強している学生さん達にとっては望ましい事態ではなくなってしまいます。

まあ、前述のように、点数的に、大した影響はないので放っておいてもよいことではあるのですが、性善説を前提としてしか作りえないシステムの隙をついてまともに講義内容にとりくまないで単位だけとろうとし、その結果、他の方々の勉強機会がなくなっても構わない、という態度には、不快感を禁じえません。それで、何を学ぼうとしているのかなあ、と思えてならないのです。