朝、目覚めると、台風(いや、もう熱帯低気圧か温帯低気圧になっていたかもしれませんが(笑い))一過の青空です。今日は天気の心配がなさそうだなあ、と、思うと少し安心です。
旅行中、朝食をとる場所を探すのも面倒なので、たいていは宿泊先で食べるのですが、函館では別です。というのも、前回にきたときに、今までで一番おいしい、とまで思えたほっけを食べたので、ぜひそれを食べようと思ったのです。
ホテルをチェックアウトして、荷物を駅のコインロッカーに預けて、朝市を歩き回り、適当な食堂を物色しました。ただ、以前訪れた6年ほど前のときに比べて、よくも悪くも小奇麗になっていて、私みたいに慣れていないものでも歩きやすいのですが、どうも、観光客を意識している感じが強くなっているように思います。雰囲気のありそうな食堂に入って、ほっけ定食を頼んだのですが、気がつくと、その食堂の壁一面にタレントさんやスポーツ選手のサイン入り色紙が貼ってありました。
そして、待望のほっけを食べたのですが・・・・、
ちょっと微妙でした(笑)。
十分に大きいですし、おいしいかおいしくないか、と言われると、文句のつけようもなくおいしいのですが、前回の経験でハードルが上がってしまっていたのか、この何年間かで、気づかないうちに舌が奢っていたのか(笑)、感激するほどではないのが、ちょっと残念に思えてしまいました。もしかすると、前日あんなに天候が悪かったので、その影響もあったのかもしれませんが。
それでも、腹ごしらえは済んだ、ということで、元町近辺にでかけました。
前に、弘前にも洋風建築が結構あります、と、いうようなことを書いたのですが、さすがに、条約港だった函館は、層の厚さが違いますね。さらに、元町近辺は高台にあって、随所から港の風景を楽しむことができます。
ということで、完全に、観光客目線での(笑)スナップ集です。
旧イギリス領事館です。
元町公園の中の写真資料館です。
旧函館市公会堂です。
公会堂のバルコニーからの港の風景です。
ハリストス正教会は改修中でした。
正教会からの街の眺めです。
カソリック元町教会も改修中です。
亀井勝一郎の生誕地が元町にあります。
函館は多くの作家、文学者を輩出した土地でもあります。市の文学館には、新聞記者として函館で過ごした石川啄木、この地で育った亀井勝一郎や井上光晴や、最近では、辻仁成までの展示を見ることができます。ちなみに、昨日展覧会を見た長谷川潾二郎の兄の長谷川海太郎は、牧逸馬、林不忘、谷譲次の3つのペンネームを使い分け、「丹下左繕」や「踊る地平線」などを著した作家で、弟の四郎も、「鶴」「シベリア物語」などで有名な作家です。潾二郎自身も、地味井平造というペンネームで探偵小説を書き、江戸川乱歩に賞賛された腕前だったのだそうです。
次に、究極の観光モードで、ロープウェイで函館山に登りました。暑い日だったのですが、その分、天気はよく、広大な眺めを楽しむことができました。
こうして、元町近辺を散策して、15:00 前くらいになりました。何となく、この辺の昔ながらの洋食屋さんみたいなところで昼ごはんを食べることが出来ればと思っていたのですが、時間が遅くなってしまった上に、暑くて、街の中を探し回ることも大変でしたので、結局、赤レンガ倉庫の中の、観光客向けのレストランになってしまったのがちょっと残念です。
こうして、夕方近くまで散策して駅付近に戻ってきました。もう少し時間があるので、駅から海に向かって歩いてみました。
駅からも見える、昔の青函連絡船の「摩周丸」です。隣接する建物がテナントの無い幽霊ビルになってしまっていて、なかなか気がつきにくいのですが、実は、奥まったところに入り口があって、船内が記念館になっています。
母方の実家が北海道だったので、青函連絡船には都合3回ほどは乗った記憶があります。特に、高校に入った年の夏休み、おそらく、こんな長距離の一人旅は初めて、というときの旅行のことはよく覚えています。今、記念館になった中にも、座敷席が残っていて、そういえばこういうところで寝そべって過ごしていたなあ、と、ちょっと懐かしい気分になりました。
・・・と、すっかり、オジサンの感慨ですが(笑)。
かくして、ゆっくりと函館を楽しむことができました。いつもの習性で、大体の道程を歩いてしまい、携帯していた市電の1日乗車券もほとんど使わずに終わってしまいました(笑)。
あとは再び、「白鳥」で青函トンネルをくぐって帰宅です。青森からの接続が悪く、40 分近く待たされた上に、乗った電車が普通だったので、通過待ちがやたら頻繁にあり、青森についてから弘前に帰るまでの時間が、函館・青森間の時間とほとんど変わらなくなってしまいました(笑)。
それでも、無事、弘前に帰ってきました。昨日、豪雨に降られて不安な思いで函館に着いたときにはどうなることかと思いましたが、運よく、楽しんでくることができました。弘前でだらっとしていると、惰性で行動できる分、思考に余裕ができるとどうしてもその部分で仕事のことを考えてしまうのですが、知らない場所に行くと、好奇心と緊張感で、そういうことを忘れられて、いいものだなあ、と、改めて感じました。
できれば、これからも、メリハリをつけて生活したいものです。