2012年6月5日火曜日

取り越し苦労は続く

一般教養の講義は今日から行列式に入りました。少し前に現実逃避しながら目論んだように、まずは、2×2行列の2つの列ベクトルのなす平行四辺形の「符号つきの面積」として(方向の話に深入りしないように気をつけながら(笑)) 2×2の行列式を導入して、図形的なイメージから多重線型性や交代性の感覚を説明して、それから n × n 行列の行列式を定義してみました。昨年度までの「逆行列に現れる分母」としての2×2行列式の導入に比べると、どうしてそんなこと考えるの? という雰囲気が減り、反応はよかったように見受けられます。

そうなるとそれはそれで不安も起きてきます。というのは、極端な話、試験などで行列式の問題に立ち往生したときにおもむろに平行四辺形を書いて、だから成り立ちます、というような解答をされてしまうようなら逆効果なわけです(笑) 集合の問題でヴェン図だけを書いて証明した気分になってしまうようなものです。論証と、感覚的な把握や例え話の境界がしっかりしていないときに、視覚的なイメージを前面に押し出すのがよいことだったのかは、これから様子を見ないと何ともいえないのかもしれません。まあ、受講している学生さん達にとっては、そんなに見くびらないでください、というところだとは思いますが(笑)

相変わらず、ぐずぐずと、おそらくあまり省みられないような試行錯誤を続けています。

この前、お知り合いの方と、自分が学生のときに、今、自分がやっているような授業を受けられたらどれだけよかったかと思いますよね、と言う話になって、めいっぱい共感してしまいました(笑) ひょっとしたら、それも因果応報で、実は、私を教えていた先生方もそう思いながら講義しておられたのかもしれませんが(笑)