2012年10月17日水曜日

熱を出しても一人

熱が下がってきて、横になっていても、さすがに眠りが続くほどではなくなり、そろそろ本でも読もうか、と、やや朦朧としながら何気なく手にしたのが「尾崎放哉全句集」(ちくま文庫)でした。こういうのを眺めていると、熱を出したくらいでぐずぐず言ってられないなあ、と、思わざるを得なくなってしまいます。彼が死と向き合って言葉を紡いでいた壮絶な晩年より、自分がすでに年をとっているということに今さらながら気づいて、驚いてしまったりもしました。

もう少し頭がはっきりしたころに、本棚から取り出してきたのが、中原中也、三好達治、伊東静雄の詩集でした。中原中也が若くして亡くなった年齢より、自分がすでに 10 歳以上年をとっているということに今さらながら気づいて、驚いてしまったりもしました。

続いて、小沼丹や庄野潤三の随筆を読むようになった頃、寝床から抜け出すことができました。その余韻で、ここ数日、穏やかで、何気なく、それでいて行き届いて、言い尽くされている彼らの文章を味わって過ごしています。