3年ほど前に卒業したゼミのOGの方が、弘前に来たついでに研究室を訪ねてくださいました。
この前は5月に お目にかかっているので、2か月とちょっとぶりなのですが、思ったより早く顔を合わせることができた、というよりは、いつもながらのペース、という感じもします。というのも、この方は、卒業後、千葉で就職し、偶然、私の実家から駅2つ離れたくらいのところに住むことになったので、3、4ヶ月に1度、私が帰省するときは、食事をしたり、どこかに一緒に出かけたりしていたのでした。最初の1,2度は、東北から遠く(?)離れた千葉でうまくやっていけるかなあ、という心配もあって声をかけたのですが、その勢い(?)で、仕事にも馴染んで、新しい生活をエンジョイしているのを見て安心してからも、帰省すると、食事でもしない? と連絡をとる習慣がついていたのです。この4月から青森で暮らすようになられてからも、5月に続いて今回お目にかかれて、これからも以前からと同じ流れで会えるのかなあ、と、ちょっと期待しています。
ゼミの卒業生の方々を送りだしたなかで、今でも連絡をとりあっているのは、ほとんどこの学年だけといってもよいと思います。 今回会った方と同学年のもう一人のゼミの卒業生の方は、青森で仕事をしていながらもとても忙しく、なかなか会うことができないのですが、それでも、ときどきメールをいただいたり、ゼミの掲示板に書き込みをしていただいたりしています。
以前にも書きましたが、彼女たちは、私が初めてゼミ生としてお預かりした学生さんということになります。当時、授業のカリキュラムや、実習のシステム、 教員採用試験や就職のこと、それから、ここでの大学生の皆さんの生活ぶりなど、全然把握していなかったので、彼女たちが、センセイ、聞いてくださいよ! とやってきて、相談や、愚痴や、訴えや、というような話をしても、ああ、そうなんだ、大変だろうけど頑張ってね、くらいのことしか言ってあげられなかったような気がします。 そのようなことを思い出すと、せめて今くらいでも慣れていたら、もう少し実質的なアドバイスができたかもしれないのになあ、と、申し訳ない気持ちにもなります。にもかかわらず、ひとしきり話し終わると、すみません、聞いてくださって有難うございました、と、研究室から帰っていかれるのが常で、あとはご自分達で何とかしていたのだと思います。そんな調子だったのに、今でも、こういう風にお付き合いできていることが不思議です。その数年後には、私のゼミに入りたいという学生さん自体がいなくなってしまう(笑)だけになおさらです。もちろん、そのように卒業生の方々とお付き合いできるのは、とても嬉しいことではあるのですが。
以前、千葉で会っていたときは、時間があると、昼前におちあって、 東京に出て昼食を食べて、どこか、行楽地や街を歩いて、歩き疲れるか、小腹が空くか(笑)したら、お茶を飲んで、その間、大半、とりとめのないことを話して夕方まで過ごして、更に時間があるときは夕食をご一緒して帰る、というパターンが多かったように思います。
今日も、お昼頃に研究室にいらっしゃったので、土手町のほうに食事に出かけました。その辺のレストランが月曜の休みが多いということを私が知らずに、2,3件、定休日の店にぶつかった後(笑)、とある喫茶店で昼食をとって、夕方の電車で帰るまで予定はないということだったので、また、いつものパターンで、弘前の街を歩くことにして、今日から始まるねぷた祭りのねぷたが集まってくる様子を見たり、弘前公園を散策したりしました。せっかくこの日にいらっしゃったので、出陣の時間まで居られたら、と思ったのですが、電車の都合で間に合わなそうなので、大学に戻ってきて、帰っていかれました。その間、6時間ほどご一緒したことになりますが、例の如く、ずっと、とりとめのない話をしていました。
こうして過ごすとき、いつも、可笑しく思うことがあります。私は、この方の17、8 歳年上に当たります。私の先生にあたる方々で 15 歳くらい年上、という方もいらっしゃるのですが、こんなに長時間、数学以外の話をしたことはないはずで、もし、そういう場面に出くわしたら、私は、共通の話題をそんなにたくさん見つけることはできないのではないかと思います。こちらは楽しんで話せるからいいけど、卒業生の方が話を合わせるのに苦労したりしていたらお気の毒だなあ、という不安はあるのですが、どうやら、先方もリラックスして、楽に過ごしていただいているように思えます。センセイとしての威厳がないのも悪いことばかりではないのかもしれません(笑) センセイとして、とまでいかなくても、せめて、大人としての威厳くらいは持とう、と心がけていたのですが、最近では、ちょっと油断すると、伝票を奪われたり、私がトイレに立っている隙に喫茶店での勘定を済ませたりしてしまうなど 、先方のほうがよっぽど大人なので、こちらの威厳も形無しです(笑) だんだん、立場がフラットになってきつつあります(笑)
数学とはほとんど縁がなくなった気楽な付き合いになっていますが、大学で過ごした時間が、こういう形で人との結びつきになってゆくのも悪くないなあ、と、嬉しく感じています。
次にお目にかかるときを、楽しみにしております。